夕張のシューパロダムに沈んだはずの旧白銀橋。渇水で姿を見せていました。
ダムに沈んだ橋は、沈む前の姿を知らないけれど、不気味なぐらいにきっとそのままの姿なんだろう。立ち枯れてとつぜんの不幸に全身が白髪になってしまったかのような木々の白と同じ色をしていた。
傾きだした日をうけて白い肌を輝かせる旧白銀橋と木々。スローシャッターで写し留めた姿はまるで雪をまとっているように美しく見えるかもしれない。
だけど私にはもはやどちらも自然のものではなく、見てはいけないものを見てしまったような、心が答えを見つけられないような景色にしか見えなかった。
立ち枯れた木々は、ダムに沈んだときから、そしてこれからもカタチあるかぎり、そこから動けないんだろうけれど、私の目には、こちらに向かって歩き出すような、こちらを見ているような姿に見えた。