さて。石狩市厚田区のオロロンライン沿いで喫茶店を探す旅。
諦めて帰路につく私たちの最後の望みは、google検索結果の
”ありすcafe”
店前で車を止めて営業確認すると、営業中のようす。
ようやくひと息つける!と店内へ入り、対面二人がけの席へ座ろうとすると…。
店主「お飲物、いかがですか?」
私「えっ?こちら、カフェではないのですか?ありすカフェって…」
店主「あ〜(笑。カフェみたいな雰囲気のお店にしたいなと思ってそういう名前でスタートしたんです。」
私「えー、ネット検索で喫茶店と出たものですみません。」
と言いつつ、ちゃっかり着席。
ここはカフェではありません。
しかし、店主のご好意で紅茶をいただきました。
ふだん飲む紅茶よりうんと美味しいお茶でした。
お店の雰囲気も私の好きな感じで心もあたたまりました。
そういえばこの時だけは偏頭痛も感じなかったなあ。
「ありす」は望来の土から作るうつわのお店
店主とお話させてもらってわかったことは、
●ちいさなうつわのお店である=カフェではない
●お店で扱ううつわは店主の作品である
●陶芸家になるなんて思ってもいなかった
●きっかけは地域のPR活動のお手伝いだった
●うつわは石狩市厚田区望来で産出する土で作っている
●雑誌の取材を受けたり口コミなどで来客がある
●以前は受けていた予約購入(受注生産)は、現在は受付休止中である
●この春、お店の外壁の色を変えようと準備中である
触った感じ、私の手にしっくりくる器がいくつかありました。
手にしっくり。こういううつわに出会うと連れて帰りたくなります♪
もしかすると店主の手と私の手の大きさは似ているのかも。
店内も店主の手による。
飾りをながめていたら、いろんな「猫」に出会えるのも楽しい。
うつわづくりのきっかけは地元の土、だったそうです。
だから「ありす」のうつはは地元・望来の土で作ってる。
北海道の土と聞いて驚きました。
北海道で地元の土を使ったうつわ作りをされているのは珍しい、という、旭川の陶芸家・工藤さんの話をお思い出したからです。
※工藤さんは古い旅館を工房として北海道の土にこだわって器作りをされている方。独特の淡い黄色の器が印象的。2016年に平間画廊の写真展で作品を拝見しました。
すると「ありす」の店主の口からも工藤さんのお名前が。
尊敬する陶芸家さんなのだそう。
そんなこんなで、まさか工藤さんのお話をできるなんて〜と女子トーク♪
喫茶店ではないのに、店名にCafeと入れてしまう感覚。
せっかくこんなところにあるお店に来てくれた方にうつわをお見せしたい、と受注生産をお断りする感覚。
まさか私がうつわ作りなんて〜とふんわりお話される感覚。
ふんわりなのに外壁の補修はご自身でこなされる感覚。
PRしすぎると自分の手に負えなくなるから…という感覚。
私の頭の腫れを退かせるのはこういう感覚への好奇心。
私の心をやわらかに指圧するのはこういう感覚がもつ開放感。
なんかええなー(´∀`*)
旭川での出会いが、縁もゆかりも知り合いもない石狩市厚田区でお話を紡いでくれるとは…縁って不思議だなあとしみじみ思いました。
けっきょく1時間ほどお店でくつろがせていただきました。
その夜から新しいうつわたちが食卓を彩ってくれています。心地よくて、品数が一二品増えてます(笑。
店主「こんどいらっしゃる時はお店の外壁の色、ぜんぜん違う色になってますから^ ^ ぜひまたいらしてください。」
はい。ぜひまた!