沼までいかず、道中で良いなと思った場所で、ねぐら入りのために沼に向かうマガンの群れを待つ。
慌てているのかどうなのか。隊列を維持したまま飛んでいる群れがなかなかやってこない。
田んぼで落ち穂を食べているマガンは人の気配にとても敏感に反応する。
空を飛んでいるマガンは平気で頭上を飛んでいく。
不器用そうな姿で飛ぶマガンも、人が飛べないことは知っているということか。
「食べるために生き、生きるために食べる毎日」
と言ったのは、96歳の近所のおばあちゃん。
自嘲気味に話していたけれど、マガンたちはそんなことに迷っていない。
今日も食べて安心できる場所に帰る。
生き物たちは、力強くシンプルで、
私の思考の絡まりをほどいてくれる。
あっという間に日は暮れて、三日月と一番星が見えてた。
気温は一気に10度を下回り、さっきまで暑かったスキーウェアがちょうどよくなった。
カメラ:α7mrk3
レンズ:EF70-300mm F4-5.6 IS II USM
マウントアダプター:SIGMA MC-11(EF-E)